大学の片隅で事務職員がさけぶ

小さな大学の事務職員がいろんなことをさけびます

説明会に参加したけれど

先週、「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」と「大学教育再生加速プログラム」の説明会に参加してきた。

「無理ですよね」という感じだったけれど、とりあえず誰かが行ってくれば、という感じになり、そうなるとうちでは私が行くのが当たり前、という感じになり、直帰申請で最後の回に参加。

見渡すと年齢層が高い。私のような若輩者は会場のはしっこでおとなしく聞いてました。みなさん全国各地から来たのでしょうね。明らかに地方対象ですから、しかたないのか。

 

「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COCプラス)」
以前のものは地域再生・活性化の核となる大学の形成だったけれど、今回は若年層人口の東京一極集中の解消が目的となっている。それにともない、大学の自治体との協働という枠組みから、大学と自治体、複数の他大学、企業、NPO、民間団体とともに「事業協同地域」を形成し、その核として、複数事業所をつなぎあわせ、事業を推進させる「COC推進コーディネーター」を配置するようなことをしないといけないみたい。
 都市圏の大学は、地方の大学や自治体、企業と連携しないといけないようで、そんな伝手もないうちは無理ですね。
 
「大学教育再生加速プログラム」
今年度は「アクティブラーニング」「学修成果の可視化」「入試改革・高大接続」のテーマに即した公募であったが、来年度は「学事暦の多様化とギャップイヤーを活用した学外学習プログラムの推進」のみ募集となる。入学直後に1か月以上の長期の「学外学修プログラム」(長期インターンシップ、ボランティア、フィールドワーク等)を開発・実施する大学のサポート体制整備を支援する。
……ムリですね。 
あ、これを読むようにといわれて見たけれど、ますます無理だと思いましたよ。
 
東京圏の大学には無理なものだということがわかっただけの説明会だった。
たしかに東京圏には大きな大学や学生募集に苦労していない大学がたくさんあるけれど、一方で小規模な大学もたくさんあるんですよね。困っている大学も多いんですよ、ほんとは。
今回の説明を聞いていると、うちのような東京圏の小さな大学は学生が集まる市場はあるのに努力が足りないから苦労しているのであって、だめならつぶれなさい、と言われているように感じた。
……実はそうかなぁ、とも思うけれど、とりあえず定員を満たしているうちの大学はまだ危機感が満ちてはいない。でも、今回の入試の志願状況を観ていると明らかに悪化しているし、定員割れという現実に直面するかもしれない、可能性が高い。
そうなったとき、うちはどうするのだろうか。
改革のための提案書はいくつか書いたけれど、上司の手の中で眠っているみたいだし、こういった競争的資金を導入できないのであれば、独自に何かしないといけないはずなのだけれど、とりあえず定員は割れていないし、財務状況もキャッシュが豊富であるという状況の中で、現実を見ようとしない人が多いのかな。少なくとも役職者や理事の人たちが定年退職するまでは大丈夫そうだし。
だからこそ若手がもっと考え、動かないといけないのだけれど、職場を見渡すと彼らもあまり危機感は感じてないようだ。
 
大学職員への道をついつい見てしまう、私であった。