大学の片隅で事務職員がさけぶ

小さな大学の事務職員がいろんなことをさけびます

どんな人を採用したいの?

今年度の大学職員の採用もだいたい落ち着いたのだろうか。大学職員への道を見ると、まだいろいろな大学が公募をしているところも多いみたい。

私も大学職員への道を参考にして中途で入職した人間である。私の時もわりと人気で若干名の採用に数十倍の応募があったとあとで聞いた。よく選ばれたものだと思うが、経歴が買われたらしい。

今大学にいる人間がこういうことをいうのもどうかと思うが、でも言います。

 

大学側は求める人材像を決めているようで、決めていない。たぶん、ほとんどがそう。具体的な業務を提示している場合は除いて、こういう能力がある人がほしいとか、あまり考えていない。いや、採用前は一応考えているのだろう。求める人材像を提示している大学も多い。

でも、実際に募集をすると、ありえないくらいの立派な学歴や上場企業に勤めている人、あるいは教員公募と勘違いしているのではないかというような研究業績のある人まで応募してくる。うちみたいな小さな大学ですらそういう状況になる。

そうすると採用する側は自分たちが求めている能力のある人、ではなく、応募者の中から選ぼうとする。そうすると「外資系の会社の人がいるんだよ」「海外のMBA持っているんだってよ」「大手広告会社の人はほしい」……もちろんそういった人は他の大きな大学と併願していて、内定を出してもだいたいは辞退されてしまう。

でも、まれに入ってくる人がいるんです。立派な経歴や学歴を買って入職させたのだから、それなりの仕事をさせるのだろう、と思うとそうではない。

「最初は大学のことを知ってもらいたいから」といって、外資系で英語堪能な人を入れたのに学生課に配属して奨学金の事務をさせたり、海外のMBA持っているのに、教務課に配属して教職課程の事務をしてもらったり(たとえなので、実際にそういう人がいたかどうかはww)。あるいは金融機関で何十億と動かしていた人を会計課に配属するけれど、細かい金額の伝票処理に明け暮れる。広告会社の人を雇って広報に配属したけれど、高校回りに終始する(これらも想像です。実例を挙げているんじゃありません。本当です)。そうすると、だいたい辞めて他の大学とか違う業界に転職してしまう。

大学のことを知ってもらうのも重要だけれど、そもそも採用した人のスペックが高すぎだったのではないかと思う事例も散見する。それはお互いにとってミスマッチであり、不幸ではないかと思うのだ。

 

そんな私も中途採用。マーケティングなどの経験を買われた、はずだけれど、なぜか経営企画系の部署にいる。これがミスマッチかどうかといわれると自分ではわからない。がんばってますから。

でも、私の企業経験や能力が活用されているかといわれると、どうかなぁ。うちの広報戦略にいろいろと言いたいこともあるけれど、そんな権限も力もないの。

中途採用である以上、やはり組織として必要な人材を特定して採用するべきだと私は思うのです。

 

こんなはずじゃなかったんだけど、と思っている中途採用で入った大学職員は案外と多いんですよ。いろんなところで話を聞いただけで、母数としては信用できないけれど。

 

ええ、大学職員への道は今もよく見ています。