大学の片隅で事務職員がさけぶ

小さな大学の事務職員がいろんなことをさけびます

厳格化なんて関係ないと思っていたけれど

文部科学省が都市部の定員超過率の高い大学を標的として、「平均入学定員超過率」に係る要件を厳格化策を打ち出してきた。

 

大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の一部を改正する告示の施行について(通知):文部科学省

平成28年度以降の定員管理に係る私立大学等経常費補助金の取扱について(通知):文部科学省

 

定員埋めるのに必死な都市部付近のうちの大学には関係ない話だよね、と最初は思っていたのですが、よく考えるとそうではないことに気づいた。

文部科学省はこの施策によって、地方の大学に学生が流れていくことを想定している。しかし、実際は都市部の有名大学を目指して入れなかった受験生が滑り止めで都市部の中小規模大学を受験し、第二志望、第三志望、あるいは仕方なく、入学してくる可能性が高いということだ。

 

ビジネスチャンスじゃないか。

 

……そう思ったのは経営陣。さっそく、収容定員を増やす検討を始めろとの指令が届いた。あのう、うちは定員を埋めるのに苦労していて、いや定員割れしている学科もあるんですよ。大丈夫ですか、と一応意見具申してみましたが、それも含めてシュミレーションしろとの仰せ。

ということで、最近すっとエクセルでさまざまな状況を想定して、どこまで定員を増やすことができるかを計算中。でも、現状のオープンキャンパスの集客や予備校からの情報を見る限り、うちに恩恵があるかは微妙だ。今回の入試結果を見てからでもいいのではないかとも思うが、来年3月の認可申請を目指すなら今から始めるしかない。

 

でもハードルが一つ。

学生の確保の見通しを客観的データで説明しないといけないのだ。定員割れそうなところがどうやって増やしても大丈夫だよ、みたいなデータをつけることができるだろうか。今から高校にアンケート……めんどくさいな。予備校の受験状況のデータ……学科によっては全体的に受験生が減っていたりすると難しいか。

 

そんなことで最近はエクセルを見ながら電卓をたたいて(エクセルの意味がない)、入試の部署や関係学部長と打ち合わせをしたりして忙しく過ごしています。

このブログはたまにしか更新しないので、ご承知おきください。「言葉ではなく、その行動で」をもっとーに仕事をしつつ、仕事では言えないことをここでさけびますので。