大学の片隅で事務職員がさけぶ

小さな大学の事務職員がいろんなことをさけびます

学修時間の計算方法

学生も先生も夏休み突入だが、職員はそんなに休めない。いや、学校に寄って違うみたい。うちは、部署によって違う。私は、休む方かもしれない。

さて、明治大学が時間割を変更するという話題が入ってきた。

2017年度からの本学授業時間割の変更について(お知らせ) | 明治大学

4学期制移行を見据えた対応のようだ。現在、明治大学も多くの大学は2期制で1期15週である。4期制にするということは、15週を2つに割る必要があるけれど、1週余ってしまう。うちでも検討したことがあるけれど、難しいし、うちはグローバル化を見据えてなかったので、それほど深い議論にはならなかった。

なるほど、90分を100分にすることで14週でも大学設置基準に定められた学修時間数が確保できるんだ。

 

……あれ、まてよ。

 

【大学設置基準】

(単位)

第二十一条   各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。

2   前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。
一   講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。

 

業界の人は今更わかっている話をしますが、授業と自分で予習や復習などをする時間も含めて、1単位45時間となっている。なおかつ講義については45時間の中で15時間から30時間は授業時間だとしているわけだ。

つまり1単位あたり15時間は授業をしないといけない、ということになっている。

90分で15週の授業が2単位、というのは大学ではベーシックなものだろう。明治大学もそうだ。でも、これで計算すると1350分=22.5時間。30時間にぜんぜん足りないです。……ここにトリックがあって、大学の慣習で90分授業は2時間と計算するんだね。私も大学で働くまで知らなかったよ。だから、2単位で30時間の授業をしている、ことになっていた。文科省も黙認している、ということかなぁ。

でも、今回の明治大学の措置だと90分から100分になって14週に減るわけだが、慣習どおりの計算方法だとしても100分でも2時間。すると28時間になってしまうので、大学設置基準を満たしていない……いや慣習による計算方法も厳密にいうと満たしていないよな。

おそらく、授業時間外の学修時間を含めて1単位45時間になる、という解釈なのだろうか。何かそのための措置をするのか。

それが明治大学が発表している。補助的モジュールの設置の話だろうか。

 

(2)補助的モジュールの設置
 早朝や夜間,昼休みという時間を有効に活用するため,早朝の時間にモーニングモジュール(Mm),昼休みの時間にランチモジュール(Lm),6時限終了後の時間帯にナイトモジュール(Nm)を設けます。
 Mmは予備的時間割として,Lmは昼休みとして,Nmは社会人対応の夜間時差時間割として運用することを原則としますが,必要に応じて授業・補講への活用や集中講義の実施にも活用するなど,補助的モジュールとして利用することも計画しています。

私は教務系の専門ではないけれど、うちの学校の教務の人と話しても「どうなんだろうねぇ」といわれるだけで、よくわからなかった。

 

でも、きっと文科省にも事前に相談しているだろうし、問題ないのかな。

誰か教務に詳しい方の話を聞きたい。